病棟教育学論
- 著者:杉本 俊郎
- 定価:3,000円(+税)
- 2025年8月1日 第1版第1刷 165ページ
- ISBN 978-4-904865-75-0 C3047
本書は,2024年4月から始まった「勤務医の働き方改革」時代において,現場の医師が直面する課題とその解決策を,豊富な現場経験と深い哲学的洞察に基づいてまとめた一冊です.
目次
- はじめに ii
- 本書を読む人のために v
- 本書を推す viii
- 著者略歴 ix
- Ⅰ章 外来・病棟に標準的療法を導入しよう 1
- 掟1:標準的療法の導入は働き方改革に必須 2
- 掟2:標準的療法の施行には薬物を安全に使用できる仕組みを構築する必要あり 5
- 掟3:診療録を日々的確に記載し,病棟スタッフ全員で情報を共有すべし 8
- 掟4:「宿日直許可における当直」の掟 15
- 掟5:退院の条件をエビデンスのあるものにすることが不要な医療需要を減らす 18
- 掟6:抗菌薬適正使用や感染対策も「働き方改革」に関係している 21
- 掟7:むだな輸液が,質の低い本来不要な診療の元凶になりうることを理解すべし 25
- 掟8:外来は時間通り終了しないと意味がない,ポリドクター・ポリファーマシーを減らす 28
- 番外編1 大学からの非常勤医師による地域での外来診療に関して 34
- 掟9:「勤務医の働き方改革」導入の目的は医師の睡眠時間の確保,つまり医療安全である 36
- 掟10:チーム医療の実践が働き方改革のキモである 38
- Ⅱ章 病歴・身体所見の取り方を繰り返し修行しよう 41
- 掟11:適切な病歴・身体所見を取ることは,診療の質を高め,診療の効率化につながる 42
- 掟12:外来・病棟に標準的療法を導入し,臨床推論を極めよう 45
- 掟13:コミュニケーション・スキルを学ぼう 52
- 掟14:教育方法にもエビデンスがある 55
- 掟15:標準的療法を自ら作成しよう 59
- Ⅲ章 働き方改革は,医師の勉強法・生活・生き方改革だ 63
- 掟16:働き方改革は,仕事改革・生き方改革であることを認識せよ 64
- 番外編2 勤務医の働き方改革と医師のプロフェッショナリズム 68
- 掟17:リベラルアーツを身に付けよう 70
- 番外編3 プロとアマ,そして,リベラルアーツ 74
- 番外編4 筆者が考えるリベラルアーツは「哲学」だ 77
- 掟18:「忙しい・時間がない」を再考しよう 79
- 掟19:自己評価の価値を変えよう 83
- 掟20:働き方改革は勉強の仕方改革だ 87
- 番外編5 退院時サマリー・専門医の病歴要約とAI 929
- Ⅳ章 働き方改革は,社会保障について研究するチャンスだ 93
- 掟21:2035年まで,医師の働き方のポンチ絵を部屋に貼るべし 96
- 番外編6 119回医師国家試験への違和感 102
- 掟22:わが国の医療制度の問題点を知る 104
- 番外編7 「医療費削減を訴える政策」の衝撃 112
- 掟23:社会保険制度を知らずして,臨床も働き方改革も出来ない 114
- 掟24:世の中何でも経営だ 118
- 番外編8 内科専門医制度・J-OSLER に関する一批判 124
- 掟25:働き方改革は,社会保障について研究するチャンスだ 126
- 番外編9 其の一 勤務医の働き方改革への一考察 130
- 番外編9 其の二 COVID-19を経験した筆者の考え方の変化 138
- 終わりに 141
- 筆者が本書を書いた意図 141
- 弘法は筆を選ぶ 148
- 索引 151